売上5倍!女子プロレス「スターダム」大躍進のワケ 新日本も率いるブシロード木谷社長に聞く(前編)

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スターダム名場面の数々

記者が選ぶスターダム 名場面1 
(写真提供:ブシロード)

スターダム10周年大会で、スターダム1期生である岩谷麻優選手と世志琥選手が激突。同期の親友であり、ライバルとしても切磋琢磨してきた2人だが、2015年に世志琥が退団。別々の道を歩んでいたが、メモリアル大会で試合が実現した。

スターダムに残った岩谷と、出ていった世志琥。試合ではむき出しの感情や意地、10年分の成長や思いをぶつけあった。最後は、すべてのわだかまりが解けたように、2人は笑顔で抱き合いながらリングを転がり、今後も共に未来をつくっていくと約束したのだった。

記者が選ぶスターダム 名場面2
(写真提供:ブシロード)

プロレス団体アイスリボンの中心選手として活躍していたジュリア。仲間たちに何も伝えずスターダムに移籍し、団体を代表する選手にまで上り詰めた。だが、裏切られた形となった、アイスリボン時代の盟友・鈴季すず選手らによるユニット・プロミネンスがリングに乱入。

鈴季はジュリアに対し、涙ながらに「お前のことを信じてたのに! どれだけ迷惑かけたのか、わかってるのかこの野郎!」と食ってかかり、ケンカさながらの大乱闘に。リアルな愛憎劇は、試合のたびに名勝負を生んでいる。

記者が選ぶスターダム 名場面3
(写真提供:ブシロード)

ヒールユニット大江戸隊で活躍する、スターダム唯一のマスクウーマンであるスターライト・キッド。2021年に行われたブシロードの株主総会に登壇し、同社がコロナの影響で赤字となったことに不満をあらわにして、「スターダムはこんだけ盛り上げてやってるのに、赤字とはどういうことだ、てめえ!」と木谷会長を思い切りビンタ。

会場は驚きと笑いに包まれ、強烈な印象を残したのだった。ちなみに2022年6月にも、記者発表会の席でキッド選手は会長にビンタを喰らわせ、お約束のようになりつつある。

(この記事の後編:凄い活気!女子プロ「スターダム」大躍進のウラ側

肥沼 和之 フリーライター・ジャーナリスト

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こえぬま かずゆき / Kazuyuki Koenuma

1980年東京都生まれ。ルポルタージュや報道系の記事を主に手掛ける。著書に『究極の愛について語るときに僕たちの語ること』(青月社)、『フリーライターとして稼いでいく方法、教えます。』(実務教育出版)。東京・新宿ゴールデン街の文壇バー「月に吠える」のオーナーでもある。ライフワークは愛の研究。

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