売上5倍!女子プロレス「スターダム」大躍進のワケ 新日本も率いるブシロード木谷社長に聞く(前編)

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ブシロード社長兼会長の木谷高明氏(撮影:梅谷秀司)

――ブシロード傘下になったことで、運営体制はどう変わりましたか?

以前はスターダム創立者のロッシー小川さんが、経営者とプロデューサーを兼ねていました。現在は私たちが経営を行い、小川さんはプロデュースに専念してもらっています。女子プロレス業界で約45年の経験がある小川さんは、マッチメイクや選手の育成、売り出し方などがまぁうまい。

一方で、私たちブシロードが取り組んでいるのはファンクラブや動画配信サービスの会員数、公式YouTubeの登録者や再生数、SNSのフォロワー数などの数字を伸ばすこと。これらはずっと同じペースで伸び続け、それに伴って売り上げも増えています。

ブシロード傘下になる前は、年間売り上げ約1億8000万円だったのが、今期は約9億5000万円。来期は20億円、2年後は30億円になってもおかしくありません。

女性ファンの増加が、急拡大の最大のポイント

――短期間で、そこまで急拡大したポイントは何でしょう?

いろいろありますが、最大のポイントは女性ファンの拡大です。スターダムのお客さんの90%は男性ですが、最近は女性も増えています。過去に3回あった女子プロレスブームのうち、2回は女性ファンがつくったもの。スターダムに女性ファンがもっと増えれば、確実に4回目のブームになると考えています。

2022年3月にデビューした天咲光由選手(20歳)など、若い選手も続々と加わり団体を盛り上げている(写真提供:ブシロード)

といっても、最初は大変でした。リングサイド席で、お客様がラフな服装で観戦されていて……。これでは動画映えもよくないので、「すみません、ご協力いただけますか」とお願いするところからスタートしました。

【2022年7月25日15時35分 追記】プライバシー等を考慮し表現を見直しました。

女性ファン拡大の施策のひとつが、女性限定席。今は1種類ですが、大きな大会ではこれから、5000円と2500~3000円など、2種類にしようと思っています。そして安いほうは、協賛企業にも協力してもらって、できるだけ多くの女性に届け、認知度を高めたい。あとはYouTubeチャンネルで、レスラーのメイク動画も投稿しています。視聴回数はまだそこまで多くないのですが、いろんな女性の方に知ってもらえるよう、続けていくことが大事かなと。

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