悪口を言うのは「己の未熟さ」を認めたくないから 自分の足りなさを教えてくれる「先生」にすべき

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裏を返すと、自分の不甲斐なさや焦り、怒りを、他人を批判することで責任の所在を他人に転嫁しているということです。うらやましさの裏返し、ともいえます。

そういった行動はある意味「自己防衛」的な行動なのでしょう。

自身の努力不足や実力不足を自分が一番わかっている。でも、それを認めてしまうと自分を責めることになってしまう。それは避けたい。したがって、他人にいろいろと転嫁することで、「自分は悪くない」「あいつが悪い」、となるのです。

そしてこの場合の「あいつ」は、具体的な他人であったり、たまたま雑誌やテレビ、ネットで見た人であったり、世間一般であったり、「世の中」であったりするわけです。

問題の本質は自分にある

いずれにせよ、自分の人生や仕事において、自分が理想とする自分とは程遠い、ということが問題の本質であって、それを達成している他人には何の責任もない、ということに気がつけるが否かでしょう。

どんな問題や課題でもそうですが、解決しようとしたら、「本質はどこか」を探り、それに見合った対処をする必要があります。仕事がうまくいかないとか、もっと良い人生を歩みたいといったときに、自分を見つめなおし、思考と行動を変える必要があります。そのときに、「あいつだけ何で先に出世してるんだ」とか、「いい生活を自慢しやがって」とか言い始めても、自分の状況は何も変わらないのです。

むしろ、何かのきっかけで他人に責任や怒りの矛先を転嫁してしまうと、その対象である他人がどんどん気になってしまい、生産性のない行動や言動、思考はエスカレートする傾向にあります。

しかも多くのケースで、嫉妬される側は嫉妬する側が「眼中にない」状況だったりしますから、片思い状態だったりするのです。

いずれにせよ、問題を解決しようとしたら、いかに自分が変わるかが重要で、そのような行為は意味がないと言わざるをえません。嫉妬したり、悪口を言ったりしても、自分や他人を変えることはできません。要は「何も変えられない行動」というわけです。

したがって、そうした行動にエネルギーを使うのではなく、目先の問題を解決するために、直接的な対象にアプローチするのが一番です。他人の足を引っ張ったり、悪口を言ったりしても、自分のレベルや人生のクオリティーは変わりませんが、自身の思考と行動を改めれば自分自身が変わる可能性は一気に高まります。

見方を変えると、なぜ自分は嫉妬しているのかを考えることで、自分自身の不満の根源を探ることができます。そしてその嫉妬という感情を、尊敬という感情に変えることができれば、最初の一歩を踏み出せます。

嫉妬を尊敬に変え、相手を分析して、何が自分と違うのか、どうやっているのか、というように負の感情をプラスの行動に変えていけるかどうかが、人生においてむだな時間を過ごすか、学びの時間を過ごすかの分かれ目でしょう。

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