大人の都合や気分で子どもに接する「親の末路」 どんなときも「一貫した態度」でいることが大切
当のお母さんは、なぜ私がそんなことを言うのかわかっていないようです。
「子どもの言いなりじゃないですか」
そう言うと、「言いなりになんか、なっていません!」と、感情的になって、声を荒らげます。
ところが、別の日はちがいました。ミホちゃんがぐずって泣いています。お母さんを見ると、いかにも不機嫌そうで、まとわりつくミホちゃんを無視しています。そして、「オモチャをとって」と言うミホちゃんに、「うるさい!」と大声をだし、頭をバシッと叩きました。
びっくりしたミホちゃんは、「ギャーー‼」と大泣きし、最後はとうとう「キーーー‼」と金切り声を上げました。
同じお母さんなのに、日によって子どもに対する態度がぜんぜんちがいます。このように、その日の感情や気分、そのときの都合や事情によって態度がまったく変わってしまうお母さんがじつはたくさんいます。私流の言い方をすれば、〝ムードに流されている〟のです。今の日本の親のほとんどが、このようなムードに流される親です。
世間に漂う風潮を疑ってみたことがありますか
たとえば、本の読み聞かせや勉強など、教育熱心なお母さんがいます。しかし、いつもそうなのかといえばちがいます。自分が遊びたいときは、子どもの勉強などほったらかして、子ども連れで遊びにでかけます。でも、ふと雑誌やテレビ番組で教育に関する話題を目にしたら、「ちゃんと勉強させなくては」という気持ちが呼び起こされ、また教育熱心な親に変貌します。
子どもに100パーセントで向き合うのは、エネルギーがいります。自分が元気で、機嫌もよく、余力のあるときは、子どもにやっていいことと駄目なことをきちんと言い聞かせることができます。
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