妊娠中に大臣就任「政治家」も産育休取る国の凄み フィンランドでは誰もが当たり前に取得する

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男女平等が進み、多くの女性が社会で活躍しているフィンランド。そこから、日本は何を学べるのでしょうか(写真:Alessia Pierdomenico/Bloomberg)
2018年から2022年にかけて、5年連続で「幸福度ランキング世界一」を達成したフィンランド。その背景にあるのは、“人こそが最大の資源で宝”という哲学。立場を問わずすべての国民が平等に、そして幸福に暮らすことを可能にする「仕組み」とは──? そして、日本はそこから何を学べるのでしょうか? 『フィンランド 幸せのメソッド』より一部抜粋し再構成のうえお届けします。

フィンランドの人の就業率は?

フィンランドは男女平等が進み、女性や母親にとって暮らしやすい国として知られる。世界経済フォーラム(WEF)が発表している、男女格差を示す「ジェンダーギャップ指数」でも例年上位にあり、2021年はアイスランドに次いで2位だった。

実際、フィンランドに住むと、女性が社会に進出し、活躍していることを肌で感じる。日本の自治体や経済・政治団体の視察団が訪れると「会う人、会う人すべてが女性で、しかもみんな肩書に長が付く人ばかりだった」とか、「女性の存在感が大きかった」という感想をよく聞く。

中には「今まで経営者として女性活躍、ダイバーシティーを推進しようと社員に言ってはいたが、本当にそれが実現可能だとは信じていなかった。でもフィンランドでは本当に実現されていて驚いた」と語った日本の某大手企業の経営者もいる。

フィンランド統計局の調査によると、2020年、15〜64歳の女性の就業率は70.7%、男性は72.5%で、男女の間にほとんど差はない。うちパートで働く人たちは、女性が2割で男性が1割。若干の差はあるが、女性も多くがフルタイムで働いていることがわかる。

さらに、18歳未満の子どもがいてもいなくても、女性の就業率にほとんど差はない。しかも、母親のうち8割以上はフルタイムで働く。つまり、子どもの有無が女性の仕事にほとんど影響していないという状況が見えてくる。

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