広末涼子、41歳「年を重ねることは、案外悪くない」 彼女が「自分は自分」と思えるようになるまで

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何事も自然体が一番。私もやっと母親譲りの潔さを持てるようになってきたかな、と思っているところです。

(写真:Woman type)

失敗こそ自分らしさ

昔の私みたいに、本当の自分がわからなくて苦しんでいる人はきっとたくさんいるはず。そんなときは、小さい頃の自分を思い出してみてください。

子どもの頃って変な計算をしていないから、自分の本質とか性格がそのまま出ていたと思うんです。だから、自分はどんな子だったのか、何が好きだったのか、振り返ってみるとヒントが見つかるかもしれませんね。

私の子ども時代は、とにかく活発で感情表現がストレート。今の自分は、子どもの頃の自分とかなり近い気がします。俳優らしく、大人らしく振る舞おうと背伸びをした時期もありましたが、やっぱり自然体のほうが人とのコミュニケーションもうまくいくものです。

私ももう41歳。失敗もたくさんありましたし、挫折も何度もした。でもどれも精いっぱい向き合って戦ってきた結果だから、後悔はありません。

どの失敗も糧だし、失敗こそ自分らしさだと思えるようになりました。そう言えるのは、やっぱり23歳のあのときに諦めなかったからかな。過去の自分を「よく頑張ったね」と褒めてあげたいですね(笑)。

(写真:Woman type)

私が40歳を迎えたこのタイミングで本を出そうと決めたのは、お芝居以外でも何か表現できることがあるかもしれないと思ったからです。

『ヒロスエの思考地図 しあわせのかたち』は私が出会った哲学者や尊敬する女性の先輩の言葉たちに自分の体験や思い出を絡めた初エッセイ。哲学と出合ったのは、10代のときでした。

カバンの中にはつねに2~3冊台本や、原作の本が入っている状態。台本も原作本も「物語」ですから、読むと喜怒哀楽があり、どうしても感情優先になってしまいます。その中で、ちょっと頭をクールダウンさせてくれるものが哲学や心理学の本でした。

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