アパホテル社長「コロナ時代を生き抜くために」 患者受け入れを決めた女性経営者の処世術
最近、日本全体が暗いムードに包まれている。
新型コロナウイルス感染拡大のニュースがつねに目に入ってくるし、“いつもどおりの日常”が送れないことにストレスを抱えている人も多いかもしれない。
これから先も、自分に仕事はあるのだろうか。世界はどうなってしまうのだろうか……。先行き見えない未来のことを考えると、どうしても不安になってしまう。
でも、この人は今日も元気だ。アパホテル社長・元谷芙美子さん。
誰よりも大きな声で「おはようございます」とあいさつし、颯爽と職場に現われる元谷社長。溌剌とした笑顔に、不安そうな様子は一切ない。
実際のところ、観光・ホテル業界に属する多くの企業が今回の“新型コロナショック”で大きな痛手を負っている。
アパグループも例外ではないはずだが、元谷社長は「ピンチのときにこそ、チャンスがあるものよ」とにっこり微笑む。
なぜ、こんなにも前向きでいられるのだろうか。日本最強のポジティブウーマンに、不安定な時代を生き抜くためのヒントを聞いた。
ピンチはいつだって、チャンスに変わる
新型コロナウイルス感染拡大の件で、今世の中はすっかり暗いムードよね。みんなピリピリしているし、これから先のことが見えなくて不安になっている人もいる。
実際、海外からのお客さまが減っていく中で、日本のホテル業界は大きな打撃を受けています。でも、私はこのピンチさえも、長い目で見ればチャンスに変わると信じている。
海外からいらっしゃるお客さまが減っていく中で、アパホテルの経営にも苦しい面があるのは事実です。
しかし、当社はどこか1つの国や地域のお客さまに頼り切るような経営はもともとしていませんでした。なので、今回のことも致命傷にはなっていません。