アパホテル、驚異の利益率33%を稼ぐ仕掛け

元谷代表「書籍問題で世界的に知名度アップ」

新規開業した「アパホテル 東新宿 歌舞伎町東」。周辺にはすでに4つのアパホテルが存在するが、2020年までに新宿周辺で9軒まで拡大する計画だ(記者撮影)

3月3日、ビジネスホテル大手アパホテルは「東新宿 歌舞伎町東」を開業した。これで新宿エリアには5棟目の開業となる。さらに2020年までに4棟を開業し、9棟3141室体制にする計画を立てる。

会見したアパグループの元谷外志雄代表は「新宿駅は世界最大の乗客数を誇り、歌舞伎町は世界最大の歓楽街。すでに既存のホテルは月間100%の稼働率だ」と満足そうに語った。

客室には元谷外志雄代表の著書や手掛ける雑誌が並んでいる(記者撮影)

会見前に行った内覧会で客室を見ると、1月下旬に問題となった『理論 近現代史学2』は引き続き置いてあった。

書籍問題について元谷代表は「影響はない。1月も、2月も稼働は好調で過去最高の業績」「今やヒルトンやシェラトン並の知名度になった。いずれ何のことか忘れても(アパの)名前は頭に残る」と意に介さない。

中国人客は激減したが・・・

元谷代表によれば、アパはそもそも団体客の予約をほとんど受けておらず、外国人は総宿泊者数の20%程度、中国人は5%ほど。「大陸からの予約は激減したが香港や台湾からの顧客が増えている」という。

「雨後の竹の子のように、アパホテルが増えた」――と全国紙に表されるほど、都内にアパホテルが急増している。リーマンショック後の不動産価格の下落や低金利を追い風に、アパグループが首都圏への開業攻勢「サミット5」を始めたのは2010年のこと。東京都心部の直営ホテル数は、2010年以前の6ホテルから、現在41ホテルにまで拡大。さらに2020年までに24ホテルの開業を予定している。

拡大のスピードのみならず、業績も好調だ。これまでほとんど業績を明らかにしてこなかった同社が2月17日、唐突に2016年11月期決算を公表した。

売上高1105億円(前期比21.4%増)、営業利益は371億円(同16.1%増)。中核のホテル事業に限っても、売上高787億円、営業利益は305億円だった。これは同業の東横インやシティホテルの帝国ホテル、国内最大手のプリンスホテルグループを上回り、圧倒的な水準だ。

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