松嶋菜々子、挫折から始まった28年の仕事人生 長く働く秘訣は、目の前に集中すること
AIに仕事を奪われる――。
だから人間は、機械にとって代わられないような、自分にしかできない仕事をしよう。
今、そんなメッセージが世の中にはあふれている。
だけど、「自分にしかできない仕事」なんていったいどうやって見つければいいんだろう。機械にも、ほかの人にもできない仕事なんて、この世にあるんだろうか。
そんな疑問に答えてくれたのが、女優の松嶋菜々子さん。
デビューしてから今年で28年。日本のトップ女優の1人として、数多くのヒット作で主演を務めてきた。
周囲の期待を一身に背負い、大きなプレッシャーの中で働き続けてきた松嶋さんが考える「自分にしかできない仕事」の見つけ方とは?
俳優の仕事も「人間がやる必要がないもの」に?
松嶋さんの最新出演作は、1月31日(金)公開の映画『AI崩壊』。
主人公で天才科学者・桐生(大沢たかお)と共に医療AIの実用化に向け研究に励みながらも、病に侵され志半ばで他界した妻の望を演じている。
時代設定は、AIが生活インフラとしてなくてはならないものとなった2030年。本作の台本に目を通した松嶋さんは、一抹の不安を抱いたと明かす。
「今は何でもデジタルでできてしまう時代。俳優の仕事もあと10年、20年のうちに『人間がやる必要はないもの』になっているかもしれない。
そのときまでに、私自身も働き方を大きく見直さなければいけなくなるのかな、と感じました」
例えば、昨年公開された映画『ライオン・キング』(ジョン・ファヴロー監督)は、全編フルCGの“超実写版”という新たなジャンルを確立。
超ハイクオリティーなCG技術で、実写もアニメーションも超える“まったく新しい映像世界”を創り上げて話題になった。