「上司にしたくない人」ほど出世しがちな残念理由 周囲を惑わす「独断専行、実務は丸投げ」のワケ
さて突然ですが、あなたは自分の上司になる人物に、どんな素養を期待するでしょうか?
・正解を出せる
・段取りをつけ、計画通り実行する
・周囲を当惑させないよう、常に配慮を怠らない
・冷静沈着
・部下から尊敬される人格者
おそらく、こういう部下のお手本になる「優等生」タイプを、理想的なリーダー像としてとらえている方が多いように想像します。
このようなリーダーを期待するのは、2000年代より前であれば、至極まっとうな感覚だったと言えます。なぜなら、当時はこのような「優等生」タイプのリーダーこそが、ビジネスを正しく導ける時代だったからです。これは何も日本に限った話ではなく、グローバルに求められるリーダー像も同様でした。
優等生タイプのリーダーはもはや時代遅れ
しかし、時代の変化に伴って、求められるリーダー像も大きく変わりました。先にあげた「優等生」タイプのリーダー像は賞味期限が切れたかのように、ヘッドハンティングの世界では需要が低下しています。
実際、大手グローバル企業に上記のような「優等生」タイプを提案しても、まず採用されることはありません(だから、そもそも提案しません)。
代わって今は、以下のような「悪ガキ」とも呼ぶべきタイプのリーダーの需要が急上昇しています。
・最終イメージが先行して、途中のことはあまり考えない
・自分のやりたいことを理路整然と説明できない
・時と状況によって、方針がコロコロ変わり、首尾一貫していない
・周囲の人をびっくりさせるのが大好き
・落ち着きがない
アップルの創業者・スティーブ・ジョブスは、スマートフォンを世に出し、世界中の人々の生活様式を大きく変えるという偉業を成し遂げた人物です。しかし、同時に自分の思いを実現させるために、周りの人間を振り回しまくったことでも有名です。彼のような人物こそが、いま紹介した悪ガキタイプのリーダーなのです。
世界で言うならラリー・ペイジ、マーク・ザッカーバーグ、ジェフ・ベゾス、ビル・ゲイツ、イーロン・マスク。日本で言うなら孫正義氏、堀江貴文氏、柳井正氏、原田泳幸氏、前澤友作氏……。彼らの成功は、優等生タイプから見るとかなり「目障り」に映ったことでしょう。
彼らは服装や髪型には無頓着で、周りから「変わり者」と思われてもまったく意に介さないように見えます。自分が好きなことを好き勝手に追求し、そのために時として周囲の迷惑も顧みず、場合によってはルールをねじ曲げてでも自分の夢の実現に邁進する……そんなイメージがあります。
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