実は世界一!日本のウイスキーがスゴイ理由 「マッサン」の思いを紡ぐ職人のワザ
毎年イギリスで開催されるウイスキーの国際大会「ワールド・ウイスキー・アワード」。この大会では、スコットランド、アメリカ、カナダなど世界数10カ国324の銘柄が競い合う。日本のウイスキーは麦だけを原料に作るブレンデットモルトウイスキー部門で、2014年、世界一となった。
ニッカウヰスキーは2007年から、シングルモルトウイスキー部門、ブレンデッドウイスキー部門のいずれかで、6年連続のワールドベストを受賞。サントリーは2013年に優勝し、翌2014年には再びニッカウヰスキーがブレンデッドウイスキー部門で優勝し、日本勢が8連覇を達成している。
細部までのこだわりが味を上げた
本場スコットランドに比べると伝統が短い日本で、世界一のウイスキーが確立された秘訣とは何だろうか。日本はウイスキーで後進だが、その分、「もっといいものができないだろうか」と探求してきた。そこに日本人らしい細部までのこだわりが加わり、ノウハウとなって蓄積されてきたことが大きい。
ウイスキーは、大麦麦芽やとうもろこしを原料として発酵、蒸溜して木製の樽で熟成させて作られる。そのため、樽を熟成させる蒸溜所の自然環境がおいしいウイスキー作りでは重要となる。
ニッカウヰスキー最初の蒸溜所は、本場スコットランドの気候に似た北海道余市町に設立された。余市町の蒸溜所では東京ドーム3個分の敷地面積に数万本の樽を貯蔵され恵まれた気候と環境で熟成される。ニッカウヰスキーでは、余市町のほかにも宮城県と栃木県の計3カ所の蒸溜所でウイスキーを製造している。
蒸溜所が変われば、ウイスキーの味も大きく変化する。そして佐久間さんのようなブレンダーによるブレンドが最終的な味を作っていく。