転職の成功は「弱いつながり」人脈がもたらす理由 MBA流「人的ネットワーク」づくりの極意と事例

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「自分は人見知り、引っ込み思案で人脈づくりが苦手」という人でも、トレーニングによって人脈をつくることができるようになる……?(写真:Jake Images/PIXTA)
「自分は人見知り、引っ込み思案で人脈づくりが苦手」という人でも、トレーニングによって「ネットワーキング・レベル」の5つの段階を一歩ずつ上げていくことはできる。
一方、相手との「つながりの状態」も「弱い紐帯」から「強い紐帯」まで、5つの種類に分けて考えられ、ネットワーキング・レベルごとに効果的なつながりの種類がある。具体的には、ネットワーキング・レベルが高い人は、意図的に「弱い紐帯(弱いつながり)」をつくり、それをさまざまな方法で活用していることがわかった。
「人的ネットワーク」づくりの教科書』の執筆・監修者が、各人のネットワーキング・レベルに合った「つながりの状態」を紹介し、どのように「弱い紐帯」をつくり、活かしていくとよいかについて解説する。

つながりの種類と効果的なネットワーキング

グロービス経営大学院の研究プロジェクトでは、人脈づくりの方法論について、100人超のビジネスパーソンへのインタビュー、延べ800人超のアンケートを実施し、その知見を体系化、形式知化している。

「人的ネットワーク」づくりの教科書
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私たちは、人的ネットワークを構築し活用する能力を5段階に分類し、「ネットワーキング・レベル」と呼んでいる。第1回第2回の記事で、人的ネットワークを活用し、ビジネスで活用している人は、一歩一歩着実にネットワーキング・レベルの階段を上っていることを説明した。

さらにインタビュー結果を分析すると、ネットワーキング・レベルごとに、効果的なつながりの種類があることがわかった。具体的には、ネットワーキング・レベルが高い人は、意図的に「弱い紐帯(弱いつながり)」をつくり、それをさまざまな方法で活用していた。

また、ネットワーキング・レベルが0~2の段階では、同じ目的を持ったつながりをつくることから始め、自分を知ることで能力・志が明確になり、ネットワーキング・レベルを上げていた。

次ページグラノヴェッダー「弱い紐帯の強さ」理論とは
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