台湾の天才IT相「スマホ画面を指で操作しない」訳 人を簡単に支配するテクノロジーが存在する

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タン:例えば、私はこの眼鏡をもう目の一部だと感じているかもしれません。眼鏡を意識しないし、コンタクトならもっと感じないでしょう。

問題は、テクノロジーが私たちの体を占拠して中毒性のある行動を引き起こしているにもかかわらず、自分でコントロールできなくなる場合です。

もし私がタッチスクリーンのスワイプをやめられなくなり、衝動買いを誘う広告を見続けていたら、それはもう私じゃない、外部の力に支配された私ですよね?

ですから子どもたちには、人を簡単に支配して中毒性のある行動を引き起こすようなテクノロジーが確かに存在することを、教える必要があるんですよ。つまり喫煙や飲酒のように、度を越すと、自分の健康にもみんなの健康にも悪いものであると話すのです。私たちはよく、中毒性のあるものに依存しないよう気をつけて、健康を守りましょうと勧めるでしょう? 

同じ話を、デジタルについても始めなければなりません。でも相手が大人なら、ちょっと付き合いでお酒を飲むのは本人の自由ですよね? だから大人は、影響を十分理解したうえで、飲みすぎないこと。もちろん、飲酒運転などもってのほかですよ。

子どもに危険性を教えることが大事

堤:大人については選択の自由、でも子どもにはまずその危険をちゃんと教えてあげることが、デジタルにおいても大事ということですね。中毒性もさることながら、身体機能に直接及ぼす影響というのもありますし。

タン:脳への影響、ですね。

堤:ええ。集中力や記憶力の劣化など、すでにいろいろ報告されていますが、オードリーは個人的に何か対策をしていますか?

私は最近、触り出すとあっという間に時間が経ってしまうことが恐くて、必要なとき以外はできるだけスマホに触らないようにしているんですが。オンライン中毒にさせる度合いが年々上がっているのでかなり大変で……シリコンバレーの執念と商売魂を感じます。

ちなみに今、手に持っているそれはスマホじゃないですね?

タッチスクリーンではないスマホを使っているタン氏(写真提供:NHK出版)

タン:はい、これは4Gの携帯電話ですが、タッチスクリーンではありません。

堤:ガラケーみたいに見えますが。

タン:昔の携帯電話をまねて作られていますけど、これ実はスマートフォンなんですよ。いわばタッチスクリーンのないスマートフォンですね。

堤:ガラホ?

タン:正解。私は、タッチペンが付いているか、タッチスクリーンがまったくないかの、どちらかを使うようにしているんです。

堤:電話と自分の体との間にワンクッション置くように? なぜですか。

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