日本人が「GAFA人材に勝てない」メンタル5大問題 グーグル日本元社長「日本人にも絶対にできる」
なぜ日本企業はGAFAのようになれないのでしょうか。私は、よく言われる技術力や人材の能力以前に、組織のカルチャーや従業員のメンタルに大きな違いがあると考えています。
「失敗を許容しない」対「失敗は成長プロセスの一環」
日本企業の問題点として、失敗をとても嫌うということがあります。特に、大企業の役員クラスに多いのが、「失敗は恥、ミスは絶対に許されない」という考えです。 稟議のような仕組みも、できるだけミスがないように確認を重ねるというものです。
発達心理学の分野から出てきた「グロースマインドセット(growth mindset)」という概念があります。失敗とは、成長するプロセスの一環であると大きく捉える考え方ですが、もともとグーグルには、失敗を許容するカルチャーがあります。まっとうな目的意識があったら行動すべきで、仮に結果がうまくいかなかったとしても、チャレンジの証としての失敗については、学びがあってよかった、と許容するのです。
一時低迷していたマイクロソフトは、サティア・ナデラ現CEOが、社員のマインドセットをグロースマインドセットに変えたことで見事に復活し、V字回復を遂げたと分析しています。
一方、先程述べたように、ほとんどの日本企業は、失敗を忌み嫌って恐れます。この心理を「フィックストマインドセット(fixed mindset)」と呼びます。特に管理系の役員が幅をきかせているような企業では、失敗に厳しく、ミスを絶対に許さない。
その結果、現場が萎縮して、自発的なチャレンジをしなくなります。言われたことしかやらないようになり、イノベーションも生まれないのです。これは、なぜ日本からグーグルのような企業が生まれないのかという、根底に関わる問題だと思います。
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