日本人が「GAFA人材に勝てない」メンタル5大問題 グーグル日本元社長「日本人にも絶対にできる」

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グーグルのカルチャーは、アメリカの民主主義にも通ずるものです。アメリカの強みと言えるでしょう。ひずみができたら、正常化しようとするすごい復元力が働くのです。

アメリカという国の復元力への期待感はスコット・ギャロウェイ氏も『GAFA next stage』の最後のほうで触れていますし、クリントン政権時代に労働長官を務めたロバート・ライシュ氏の『最後の資本主義』の中でも述べられています。

民主主義も資本主義も暴走することはありますが、自分たちは、それを軌道修正する知恵やエネルギーを持っている――そんな楽観が彼らにはあるのでしょう。

グーグルには、「グーグルが掲げる10の事実」という行動規範があり、その中の1つに、「悪事を働かなくてもお金は稼げる」という項目があります。まるで幼児に「うそをついちゃいけませんよ」と言い聞かせるような文言ですが、そういった文言をあえて行動規範に掲げていることそのものに、大きな意味があるのです。

「正確さが大切」対「スピードが大切」

日本の大企業などは、インターネットのビフォーとアフターをまたいでいる企業がほとんどです。

インターネット以前からずっと続いてきた企業にとっては、突然、インターネットの時代になり、過去の優良資産が一気に不良資産になったり、以前の勝ちパターンがまったく通用しなくなったり、長い時間かけて築き上げてきた業務のやり方が生産性の阻害要因になったりで四苦八苦している状態です。

一方、グーグルをはじめGAFAは、インターネットの時代を作ってきた企業です。自分たちでクラウドの環境を作りながら、社内の創造性を高め、生産性を上げるツールとしても使いこなしてきました。

ビフォーインターネット時代の重たいレガシーが一切ありませんから、フットワークも良く、仕事も早いのです。

ドキュメント1つとっても、昔は、ワープロで作った文書をメール添付で関係者全員に送付し、修正してもらったものを集めて書き直してから、再びメールで確認をとるようなことをしていたわけです。でも、クラウドならその必要はありません。みんなで同じ文書にアクセスしながら作成と確認の作業を同時に進めることができます。

常にクラウド環境で仕事をしているグーグルでは、みんながそのメリットを最大限に活かす働き方をしてもいます。「クラウドを活用することによって、仕事が早くなるのだから、人を待たせない仕事の仕方をしよう」となるわけです。

一般的に、忙しい人に突然ややこしい案件を相談したりしても、大抵は「いま手が離せないから」「来週アポとってから来て」などとなりがちですよね。でも、グーグルでは、誰に突然割り込みをかけても、すぐに対応してくれました。どんなに忙しくしていても、瞬時に切り替えて割り込み処理に対応して、頼んだことに協力してくれるのです。

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