脱炭素の切り札である洋上風力発電。三菱商事連合はなぜ国内初の大型案件を「総取り」できたのか。当事者たちの証言からその内幕を明らかにする。
──まさかの3海域総取りでした。
一般海域における洋上風力としては国内初の案件だ。事業者として長期にわたってしっかりと事業を遂行していく責任をひしひしと感じている。
──他社よりも圧倒的に安い価格が勝利につながりました。「赤字覚悟の入札では」という声もあります。
与えられた条件下で、必要なリターンを乗せ、ボトムアップで精査をした結果だ。数字ありきで事業計画を策定したわけではない。万が一、赤字の事業計画を出せば(入札のルールによって)一発でアウトの判定になることは十分認識していた。
各海域は1案件ごとにしっかりと事業計画を立てて入札に臨んだ。結果として3海域すべて取れたのは望外の喜びだが、(始めから)スケールメリットを前提に個々の案件の事業計画を組んだということはいっさいない。



















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