気候災害が続発、途上国支援強化がCOP27の争点に 先進国と途上国の「溝」はどこまで埋まるのか

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気候変動問題に関して世界は運命共同体であり、先進国と途上国の協力なしに地球温暖化に歯止めをかけることはできない。

パキスタンの大洪水の様子
パキスタンでは今夏の大洪水で3300万人以上が被災した(写真:2022 Bloomberg Finance LP)

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11月6日から約2週間にわたり、国連気候変動枠組条約第27回締約国会議(COP27)がエジプトのシャルム・エル・シェイクで開催される。

昨年10月末からイギリスのグラスゴーで開催されたCOP26では、パリ協定に基づく気候変動に関する長期目標(産業革命時と比べて許容できる平均気温の上昇)が、従来の2度以内から1.5度へと強化され、パリ協定の実施に必要なルールが一通り完成するといった成果が得られた。議長国イギリスのリーダーシップにより、石炭火力発電の段階的削減といった、従来考えられなかったエネルギー政策に関する合意にもこぎ着けた。

これに対して今回のCOP27では、気候変動による経済・社会への影響がすでに深刻なアフリカ諸国を代表する形でエジプトが議長国を務める。経済力の乏しい開発途上国にとって最大の課題は気候変動対策を進めるうえでの資金の確保だ。そのため、エジプトをはじめとする途上国は、資金供与で踏み込んだ対応を先進国に求める可能性が高いとみられている。

途上国が先進国に対策を迫る?

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