再エネ拡大と市場改革でエネルギー危機の克服を 規模とスピードで日本の政策対応は遅すぎる

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ロシアによるウクライナ侵攻であらわになったエネルギー危機。再エネ関連の政策提言を行っているシンクタンクのトップは「再エネの拡大と電力市場改革が必要」と呼びかける。

スペインに設置されている洋上風力発電施設(写真:ロイター/アフロ)

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ロシアによるウクライナ侵攻は、世界規模でエネルギー危機をもたらした。エネルギー分野における脱ロシアの方策として、ヨーロッパ連合(EU)は2022年3月、「REPowerEU」と称する新たな政策を打ち出した。
ヨーロッパは何を目指そうとしているのか。再生可能エネルギー導入や脱炭素の政策提言で知られる自然エネルギー財団(本部・東京)のトーマス・コーベリエル理事長に聞いた。

プーチンが激増させた化石燃料コスト

――コーベリエルさんは、今般の化石燃料価格の高騰は再生可能エネルギーに投資する絶好の機会だと、今回の来日時の講演でも述べておられますね。

ロシアのプーチン大統領は戦争を仕掛けることにより、気候変動問題に取り組む政策立案者の誰もなしえかったこと、すなわち化石燃料のコストを世界的に劇的に上昇させることをやってのけた。

このことは全世界でのエネルギー消費に炭素税をかけたとも言える。化石燃料依存度を減らすメリットの増大、つまりエネルギーの効率化(省エネルギー)と再生可能エネルギーがもたらすメリットがこれまでになかったほど大きくなったということを意味する。今こそ、それらの分野に投資を振り向けるべき絶好の機会だ。

――新たな政策により、EUは何を目指しているのでしょうか。

REPowerEUはヨーロッパのエネルギーシステムのさらなる革新を目指すもので、2つの重要な要素がある。1つは「方向性」だ。

再生可能エネルギーの一層の拡大に加え、交通、運輸、産業部門や暖房における電化、バイオガス利用の推進、そして水素エネルギーの利用拡大を進めていくというものだ。

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