経産省が創設、CO2排出量市場へ大いなる疑問符 実効性に欠け、EUの制度とは似て非なるものに

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経済産業省が二酸化炭素の排出枠を売買する新たな取引市場のアイデアを打ち出した。だが、企業の参加は任意で、新市場による実効性には疑問が残る。

経済産業省は温室効果ガス抑制の新たな対策を打ち出した(撮影:今井康一)

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経済産業省は2月1日、企業が二酸化炭素(CO2)の排出枠(企業ごとに割り当てられる排出量の限度)を売買できる新たな取引市場の基本構想を発表した。

新たな市場の名は「GXリーグ」。経産省は「カーボンニュートラル(温暖化ガスの排出実質ゼロ)にいち早く移行するための挑戦を行い、国際ビジネスで勝てるような企業群が、自ら以外のステークホルダーも含めた経済社会システム全体の変革(GX、グリーントランスフォーメーション)を牽引していくことが重要」だとしたうえで、そのための実践を行う場と位置づけている。

GXリーグの実効性に疑問符

GXリーグへの企業の参加は任意であり、企業は自主的にCO2の削減目標を決める。目標を達成できない場合には、新たに創設される排出量取引市場で排出枠を購入して目標達成に使うことができる。目標を上回ってCO2を削減した場合は、超過削減分を市場で売ることもできる。一方、目標を達成できなくても罰則はない。

参加が義務であるヨーロッパ連合(EU)の排出量取引制度とは似て非なる制度で、実効性に疑問符がつく。これまで日本の産業界が依拠してきた業界別の自主行動計画の上に新たな制度を設け、企業間で排出量を取引できるようにするものと言っても過言ではない。

これまで自身の見解を表明することが少なく、脱炭素化に消極的であるかのように思われていた岸田文雄首相は、2022年の年頭会見で気候変動問題への対応策として「カーボンプライシングを最大限活用していく」と表明。新たに創設した「『クリーンエネルギー戦略』に関する有識者懇談会」でカーボンプライシングについて方向性を見いだすよう指示を出した。

しかし、それからあまり日数を置かずに発表されたGXリーグでもって、日本版カーボンプライシングは導入済みとしてお茶を濁すことになってしまうのでないかと筆者は危惧の念を抱いている。もしそうであれば、むしろマイナス作用を及ぼしかねない。

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