鉄鋼各社は低炭素化、さらに脱炭素化の研究開発を急いでいる。技術的なハードルが非常に高いとされてきた中、注目すべき動きが出てきた。
北欧の地で、鉄鋼業界の「カーボンニュートラル」を目指すプロジェクトが動き出した。
その核となる製造技術を提供するのが神戸製鋼所だ。同社は10月12日、アメリカの子会社・ミドレックス社が、スウェーデンの鉄鋼会社H2グリーンスチール(H2GS)から世界初となる商業用の100%水素還元製鉄プラントを受注したと発表した。
H2GSはミドレックス社の技術を活用し、2025年に従来の製鉄・製鋼工程と比べて二酸化炭素(CO2)排出量を約95%削減したグリーン鋼材の生産を年約250万トン規模で開始する。さらに2030年には年間500万トンの生産能力を確保する計画だ。
脱炭素鉄鋼の先頭ランナーはベンチャー企業
鉄鋼業界は産業界でもっとも多くのCO2を排出することで知られ、鉄鋼各社は低炭素化、さらに脱炭素化の研究開発を急いでいる。しかしながら、脱炭素化の技術的なハードルが非常に高いとされてきた。ところがH2GSは、わずか3年先に95%減という”ほぼ脱炭素”を達成できるというのだ。
この記事は会員限定です。登録すると続きをお読み頂けます。
登録は簡単3ステップ
東洋経済のオリジナル記事1,000本以上が読み放題
おすすめ情報をメルマガでお届け
無料会員登録はこちら
ログインはこちら