競争激化や資材高がゼネコン各社を苦しめている。生き残りを賭けた次の一手はあるのか。スーパーゼネコンの一角、清水建設の井上和幸社長に聞いた。
昨今の競争激化による受注時採算の低下や鉄筋などの資材費高騰を受けて、ゼネコン各社の業績が軒並み落ち込んでいる。
スーパーゼネコンの一角、清水建設もその例外ではない。2022年3月期の通期業績見通しは、売上高が1兆5500億円(前期比6.4%増)と増収ながら、営業利益は765億円(同23.6%減)と2桁減益を見込む。
この厳しい経営環境はいつまで続くのか。また、業績回復に向けての「次の一手」はあるのか。清水建設の井上和幸社長を直撃した。
採算割れの工事が増えている
――2022年の建設市場の見通しは?
建築分野では、首都圏で超大型の再開発案件が複数ある。全国的に見てもデータセンターや半導体の工場、物流センターなどの工事が豊富だ。土木分野でも、国土強靭化関連、防減災関連の社会インフラ構築に関わる案件が数多くある。
だが、今は仕事があるのにゼネコンの利益率がぐっと落ちてきている。採算割れの工事が非常に多くなっているせいだ。
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