建設市場は氷河期だが、ビジネスチャンスもある インタビュー/前田建設工業専務 岐部一誠

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再編の機運が高まりつつあるゼネコン界において、「台風の目」と目されているのが大手ゼネコンの前田建設工業だ。同社のキーマン、岐部一誠氏に聞いた。

「ゲームチェンジを起こしたい」と話す前田建設工業の岐部一誠氏(撮影:梅谷秀司)

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再編機運が高まるゼネコン業界において、「台風の目」となりそうなのが大手ゼネコンの前田建設工業だ。
同社は「脱請負」を掲げ、インフラ運営事業の強化など他の大手ゼネコンとは一線を画す動きを積極化している。2021年10月には持ち株会社「インフロニア・ホールディングス」を設立し、その傘下に前田建設、前田道路、前田製作所がぶら下がるグループ経営に変わる。
新設の持ち株会社の取締役会長には前田建設の前田操治社長が、代表執行役社長には「大番頭」として知られる前田建設の岐部一誠取締役専務執行役員がそれぞれ就く。新体制でどのような成長戦略を描くのか。岐部氏に聞いた。

「総合インフラサービス企業」を目指す

――共同持ち株会社設立の狙いは? 

建設業などインフラ関連の業界にルールチェンジが起きるのではないか、あるいは起こすべきだと考えている。そのルールチェンジを牽引する会社になりたい。

前田建設と前田道路、前田製作所がホールディングスの傘下に入る新しい体制によって、インフラ運営の上流から下流をワンストップでマネジメントする「総合インフラサービス企業」を目指す。

持ち株会社化はゴールではない。これを機会にさらにパートナーを増やし、日本だけでなく海外でもインフラ経営やインフラサービスを展開する狙いがある。

私は社長という役職で仕事をすることになるが、マネジメントだけでなく、率先垂範のリーダーとして組織を牽引していきたい。「戦場のリーダー」と表現すると大げさかもしれないが、プレイングマネジャーとして経営に当たっていきたい。

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