今、あなたが言われていることの大半は、悪意のないごあいさつレベルのステレオタイプ発言だと思いますよ。「あら~、今日もキレイね」ってのと同じで、「さすがね~」と言っているだけのことで、何か悪意があってあなたを避けたり、仲間外れにしたりしようとはしていない気がします。
不快の原因は「親の持ち物と子ども」の対比
一方で、あなたが「不快だな」と感じるのは、母親であるあなたの「持ち物」で、お子さんについて発言されたり、評価されていると感じることがあるからだと思います。ポジティブなブランドだからこそ、それを乱暴に「○○なのに、~でない」と否定形で話されることや「○○だから、~なのだ」と決めつけられることって、多いですよね。
たとえば、職場に東大卒の人がいて、少し失敗したりすると、「勉強ができるのと仕事ができるのとは違うんだね」などと陰で言う人いません? 「東大卒だから優秀だ」という強い決めつけがあるから、「東大卒なのに、仕事ができない」と否定が強調されてしまう、みたいな。
子どもについても、「美人ママの娘だから、娘も美人」は「美人のママの娘なのに、大したことない」となり、「教師一家に生まれたから、子どももしっかりしている」は「教師の子どもなのに、生活がだらしない」となり、「お金持ちの子どもだから、わがままだ」みたいに決めつけるネガティブなパターンもあったり……。
多かれ少なかれ、人が持ってしまっているステレオタイプのイメージと、それとの落差を利用した強い否定形、という組み合わせは、世間にたくさんありますよね。それが、「子ども」を真ん中に置いたママ友界で、しかも「子ども」に対して発せられると、モヤモヤしてしまう。そしてそれが直接的でも間接的でも、「子ども」を傷つけたり、本人のプレッシャーになったりしないかとひやひやしてしまう。そういうことなのでしょう。
親の「持ち物」と、子どもを比較する大人……冷静に考えて、ちょっと大人げないですよね。
個人的には、こういうコミュニケーションをするママ友は、たとえ本人に悪気がないとしても、浅くお付き合いするに限ると思います。深入りしたら、あなたもそういうたぐいの会話に巻き込まれて相づちを打たなくてはならなくなり、ステレオタイプ発言をするサイドに認定されることになってしまうかもしれないから。
「うわー、すごいこと言う人がいた!」くらいに思って夫に話せば、笑い話として一緒に笑い飛ばしてくれるかもしれないですね。ただ、それこそ、子ども同士の関係は別物だから、あなた自身が「あんなママの子どもだから……」と思わないようにしなくてはいけませんけれどね。
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