どうなるCOP16? 温暖化対策は2国間協定の枠組みで進めるべき[2/2]


 しかしながら、このまま削減義務が策定されない場合は、EU域内だけで産業に対し削減義務を課すことになる。筆者は、必ず産業の規制対象地域外への流出が進むと考えている。日本がEUと同じ轍を踏まないようにしなければならない。

そして、新興国を含む途上国は、「京都議定書を延長」するよう提言している。京都議定書は、「先進国に削減義務を課すが、途上国には削減義務を課していない」ため、排出量を急増させている中国など新興国は、京都議定書の延長を言っているのである。

止めるべき京都議定書の延長

このように各国の思惑が錯綜し、COP16は相当混乱すると予想される。

筆者は、京都議定書の延長は止めなければならないと考えている。京都議定書(第一約束期間は08~12年)がそのまま13年以降に延長された(つまり第二約束期間を設定するということ)場合、中国などの新興国には削減義務がなく、また、アメリカも参加しない状況が続くことになる。延長にはEU、ロシアなども反対しており、「強力な」連携を進めなければならない。

たとえば、EUは、前述のように削減義務を維持しなければ、域内の産業に大きな不利をもたらすことになるため、削減義務を維持するべく、京都議定書の延長の容認方向に動き出していると聞く。この流れに日本が乗らないように筆者は発言していくつもりだ。

2国間クレジットで日本は温暖化対策に取り組むべき

しかしながら、このまま次の地球温暖化対策の枠組みが決まらない場合、13年以降国際的な削減義務が存在しないことも想定される。

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