どうなるCOP16? 温暖化対策は2国間協定の枠組みで進めるべき[2/2]


 筆者は、「全世界的な枠組みでなく、2国間協定や地域協定による地球温暖化対策を進める」ことを提言している。つまり、各国が2国間や地域間の協定に基づき新興国や途上国などに省エネ技術や設備資金の提供を行い、削減分を自国の削減量として算入できる制度である。

具体的には、2国間クレジットである。

まず、現行のクリーン開発メカニズム(CDM)の仕組みであるが、京都議定書において規定されている。削減義務が課せられていない開発途上国における排出削減を排出削減に貢献した先進国の削減としてカウントできる制度である。つまり、プロジェクトベースで排出権を規定するメカニズムともいえる。


出典:経済産業省サイト http://www.meti.go.jp/committee/summary/0004672/007_05_00.pdf

ただし、多くの課題がある。

1つは、CDMの審査の長期化である。国連による統一的管理が徹底しており、準備から登録まで2年以上かかるのである。

また、対象分野の偏重がある。特に日本が得意とする省エネ製品(自動車、家電等)の普及、高効率石炭火力の導入、原子力発電、CCS(CO2地中貯留)などの分野は実質的に対象外となっており、日本にとってCDMは使いにくい制度となっている。ちなみに、筆者は以前から原発をCDMの対象にすべきだと主張している。

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