気をつけるべきは「陰嚢表面温度」と「禁欲期間」
妊孕性(にんようせい、妊娠するための力)のうち、年齢に関する因子については、気がついた時点よりも若返ることはできませんが、それ以外の因子には、気がついた時点でも改善できるものが数多くあります。
妊娠しやすい体にするために気をつけるべきことは食事やたばこ、アルコール、感染症など多岐にわたりますが、今回は男性不妊につながる「NGな生活習慣」について解説します。
男性が気をつけるべきことは2つ、「陰嚢(睾丸を覆う袋)表面温度」と「禁欲期間」です。
まずは陰嚢表面温度についてです。精子をつくる精巣は体の表面にあり 体の中にある臓器よりも2~4度低くなっています。このように体内よりも少し温度が冷えている事が精子を作るのに必要な条件と言われています。この温度が1度上昇すると精子濃度は40%も下がるという報告もあり、精子の形成には 温度が大きく影響すると考えられます。
この表面温度に関しては、健康な人においても生活習慣が大きく影響していると報告している研究があります。表面温度は1日のうちでも、活動状態によってかなり変動しています。
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温度が比較的高めなのは、睡眠中、朝食、運転、座って仕事、ソファーに座っているときです。温度が低めなのは、歩行、休憩、家事をしているときです。このように立って動いているときは、低めで、座っている状態では高めになっているようです。睡眠時にも高くなっていますが、十分な睡眠をとることは健康にとても大切なので、睡眠中に陰嚢表面温度が高くなっても、これは致し方ないと思います。
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