意識的に“実用性がわからないもの”を作っている
──IoT技術を使ったモノ作りが趣味だそうですね。どういったモノを作っているのでしょうか?
例えば、これは私が作った時計です。Wi-Fiでインターネットに接続して時刻合わせをします。最近は回路が全部入ったモジュールが売られているので、簡単な工作をするだけで、こういったものが作れます。
──「電波時計で十分では……?」と思ってしまったのですが、何の役に立つのでしょう?
そうなんです。これは結構大事なポイントで、実用性がよくわからないものを作って試しているんです。もちろん遊びの要素もありますが、何かほかに展開できるのではと試行錯誤している面があります。
製品化されたIoT家電を使うだけでも楽しいですが、かゆいところに手が届かないと感じることがあります。これが実際に作ると納得できるんです。実現できない事情や、手間やコストの問題まで踏み込んで理解できます。
──なるほど。作ってみることで、わかることがあるんですね。具体的にどういった気づきがありましたか?
“IoTはかり”なるものを作ったことがあります。日常的に使う物で、気がついたらなくなっているものってありますよね。このトレーに入れて管理すれば、在庫がなくなったときにスマホに通知が来ます。重さを感知しています。これが、作ってはみましたが実用性はイマイチだと感じました。実際に同じ物をたくさん棚に置くことを考えると、どこか面倒なんです。
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