アウディ「Q4 e-tron」業界内での期待値が高い訳 「リスク覚悟の戦略」で得たアドバンテージ
アウディの新型BEV「Q4 e-tron」について、自動車業界内で前評判が高い。
この車は、アウディのBEVシリーズ「e-tron」の最新モデルとして、2022年1月に国内発表。2022年秋から日本でデリバリーが予定されており、販売を前に2022年2月から7月にかけて、全国各地のアウディ販売店でドイツ本社から空輸したヨーロッパ仕様車(左ハンドル)をユーザー向けに先行公開するイベント、「ロードショー」を実施しているところだ。
ボディサイズは全長4588mm×全幅1865mm×全高1632mm。駆動方式はRWD(後輪駆動)で、最高出力150kW/最大トルク310Nmの電気モーターと、82kWhのバッテリーを搭載する。日本仕様の航続距離(1充電走行可能距離)は未発表だが、500km前後になると推測される。
価格はQ4 e-tronが599万円から、クーペSUVスタイルの「Q4 Sportback e-tron advanced」が688万円からとなり、メルセデス・ベンツ「EQA」やBMW「iX3」、ボルボ「C40 Recharge」などのヨーロッパ車だけでなく、日産「アリア」と比べても高い価格競争力を持つ。
クルマ全体の仕上がりについては、これまでのe-tron各モデルの実績を踏まえると期待が高い。
現時点(2022年3月中旬)では、メディア向けにQ4 e-tronの日本仕様が準備されていないため、アウディジャパンを通じて3モデルのe-tronをお借りして、Q4 e-tronの走り味を推測してみた。
試乗した3モデルは、「RS e-tron GT」(1799万円~)、「e-tron GT quattro」(1399万円)、そして「e-tron 50 quattro S line」(1110万円)だ。
大型でも車幅感覚がつかみやすい「RS」
結論から言えば、最も高価で高性能なRS e-tron GTが、最も扱いやすくとてもリラックスして走れたため、心理的にも体力的にも疲れが少なかった。
RS e-tron GTは、ボディサイズが全長4990mm×全幅1965mm×全高1395mm、ホイールベースが2900mmと背が低く大柄なのだが、世田谷区内の細い路地などでも、車とドライバーとの一体感があるため車幅感覚がつかみやすく、取り回しはさほど苦にならなかったのだ。
また、第三京浜から首都高速を抜けていくと、ハンドリングが実にスッキリしていると感じた。
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