面接でアウト判定される「残念な就活生」の共通点 コミュニケーション力不足で「会話が弾まない」

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低く評価される学生の特徴を読むと、オンライン面接に対する不慣れがあるようにも思える。面接スキルの基礎が身についていないままに、オンライン面接に臨む学生がいる。こういう学生に対し人事の評価は厳しい。

「表情が暗い、姿勢が悪い、声が小さい等の基礎的部分が低い学生。回答がズレている」

油断もある。想定質問シートを壁に貼ってカンニングしている学生がかなりいる。たぶん面接官に気づかれないと思っているようだが、たくさんの学生と接する面接官はそういう素振り(顔の向きや目線)に敏感だ。

もしかするとその学生は面接に慣れておらず、内気なので目線が揺れているのかもしれない。しかし、インチキ行為と疑われたら、即アウトだろう。こういうカンニング学生を採用すると、仕事でインチキをする可能性がかなり高いと判断されるからだ。

疑われないためには、会話の基本が必要だ。面接中は、「相手の顔を見ながら話す」が鉄則だ。

「表情が出にくい学生。(オンライン面接で)シナリオを手元に置いて利用している学生」

「PC周辺のメモを見ている」

論理性に欠ける長い回答は「アウト」

友だちや家族との会話と面接での会話は異なる。親しい関係での会話は短い。「食べに行く?」「ぼくも行きたい」「あのラーメンはおいしかった」「私も行ったよ」と「話す」内容はシンプルだ。面接ではストーリーが必要になる。ストーリーは論理的な展開を持つ。

論理的展開の要素が5W1Hだ。「When(いつ)」「Where(どこで)」「Who(だれが)」「What(何を)」「Why(なぜ) 」「How(どのように)」が6つの要素だ。それほど難しいことではない。正確に話したり書いたりしようとすると5W1Hが必要になる。新聞記事は5W1Hの勉強になる。ガクチカ(学生時代に力を入れたこと)などでは「With(だれと)」も重要になる。

ところが、きちんと話せない学生は多い。たぶん論理的な会話の経験が少ないのだろう。

「会話が弾まない、要領を得ない回答が多いこと」

「自分の言葉で話せない学生」

「“言葉のキャッチボール”にならないトンチンカンな答えをする学生」

論理性に欠ける話の特徴は「長い」ことだ。学生は正確に自分を表現し、面接官に理解してもらいたいので延々と話すのかもしれない。しかし、面接官は表現力に欠け、冗長と判定する。長すぎる回答はアウトだが、短ければいいかというとそうではない。中身がなければ「アウト」判定だ。

「話が長い、的外れな回答をする、自己分析ができていない」

「質問に対する回答が不明確で、冗長としている」

「極度に冗長であったり、短い回答は独り善がりの対応に感じ、評価は低くなる」

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