「上場企業財務力ランキング」最新トップ300社 「スイッチ」が人気の任天堂が2年連続で首位に

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2位は昨年7位から上昇した中外製薬(3809点)。成長性908点、収益性914点、安全性987点、規模1000点と高得点。12月決算のため、2020年12月期までが対象となっている。売上高は2018年12月期の5797億円から2020年12月期には7869億円と35.7%増加。純利益は同じく924億円から2147億円と2.32倍になった。売上高営業利益率、ROE、ROAなどの利益率の高さで収益性得点も高レベルとなっている。

政府に供給するコロナ抗体カクテルなどで2021年12月も増収増益で最高益も更新を続ける。サステナビリティ面での評価も高い同社の財務トップが見えてきたようだ。

3位は昨年6位から上がった武田薬品工業(3788点)。成長性952点、収益性853点、安全性983点、規模1000点と高得点。アイルランドの製薬大手・シャイアー買収で売り上げ、利益とも急拡大し、3年平均データを使う成長性得点は高水準を維持。さらに大衆薬事業売却で2021年3月期の営業利益が5092億円と昨年1004億円から5倍となり収益性も上昇した。

伊藤忠商事は昨年3位から一歩後退

4位は昨年3位から一歩後退の伊藤忠商事(3755点)。成長性908点、収益性863点、安全性984点、規模1000点と安全性、規模が高得点だった。豪州石炭事業の減損などで2021年3月期の純利益は4014億円と昨年比で19.9%減益。成長性得点も悪化した。しかし、2022年3月期は鉄鉱石価格上昇などで一転、最高益の見込み。次回はさらに上位に食い込む可能性も高そうだ。

5位は村田製作所(3728点)が昨年11位から上昇。電子部品大手の同社はセラミックコンデンサーで世界トップ。2021年3月期にROE、ROAが改善し、収益性が昨年の830点から888点に上昇。総合ポイントを押し上げた。

6位は東京エレクトロン(3722点)。半導体製造装置で世界4位の同社はもともと高い安全性、規模が今年も満点。だが、成長性が昨年の846点から797点に下がり、順位を落とした。

以下、7位KDDI(3719点)、8位ファーストリテイリング(3710点)、9位Zホールディングス(3706点)、10位キーエンス(3685点)と続く。

11位以下で大きく順位を上げたのは、111位→57位のTDK(3565点)、121位→60位の東芝(3558点)、251位→79位のヤマダホールディングス(3515点)などだった。

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