鹿児島県民が大絶賛する「飲食チェーン」の正体 特別な日には1000人以上の行列ができることも
そばチェーン「そば茶屋吹上庵」(以下、そば茶屋)をご存じだろうか?実はこのチェーン店、全国的に知っている人は限られるかもしれないが、鹿児島では知らない人はいないほど県民から根強い支持を受けている。
鹿児島に14店舗、熊本に1店舗と合計15店舗展開しており、かやぶき屋根と水車の外観が目印だ。店内には古民具が飾られ、どこか懐かしい気持ちでくつろげるそば屋である。
家族や親戚、友人とのちょっとした集まりで「どこへ行くか悩んだらそば茶屋」といった選択をする人は多い。メニューの幅も広く、店内の居心地も良く、誰もが楽しめる店だからだ。
また、年末に年越しそばの販売を行っており、2021年は15万食も売り上げている。そば茶屋の年越しそばに客が並ぶ様子は、鹿児島の年末の風物詩さながらだ。
そば茶屋の店内やメニューを紹介しつつ、そば茶屋誕生の経緯や運営の工夫、年末の年越しそばなどについて、そば事業部長の郷原芳和氏に話を伺った。
3世代で訪れやすいメニュー構成
人気の裏側には「お客様がくつろいで過ごせるか」徹底して追求する運営姿勢がある。まず駐車場が広く、車社会の鹿児島で訪れやすい店構え。店内にはテーブル席もカウンター席もあり、席配置はゆったりしており、ひとりでも大人数でも訪れやすい。
そして、席につくとお茶と大根漬けが運ばれてくる。客は注文を待っている間、のんびり漬物を食べ、お茶を飲み、ほっとひと息入れられるのがうれしい。
この大根漬けは各店舗で毎日従業員が仕込む。作り置きをしない手作りの味は、塩分濃度がほどよく、さっぱりした味わいだ。
「大根の状態は時期によって違いますので、皮を厚く剥いたり薄く剥いたり、剥かないでそのまま使ったり、大根葉の状態が良ければ混ぜたりと調整しております。各店舗毎晩50~60本くらいは仕込んでいます」
メニューはそば、うどんを中心に、定食や丼物、なべとバラエティ豊か。そば茶屋はファミリー層から人気で、家族それぞれがお気に入りのメニューを選べる幅があるのもその一因だろう。
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