就活に焦って、「資格ハンター」になるな! 資格は学業の一環で取得するべき

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金融以外の企業でも、入社後に簿記研修や簿記の2級や3級の取得を課す企業があります。入社前から会計に関する知識を持っていることはいいことです。た だ、資格を持っていることを強調しすぎるのはマイナスになります。エントリーシート(ES)に簿記やFPの資格を記入しておいて、質問が来たら取得の経緯 や学部の勉強との関連を話すようにしてください。資格に関してはさりげなくアピールするのが有効です。

TOEICは600点がメド

Q4:先輩からTOEICのスコアが重要だと聞きました。内定を取るには何点以上必要ですか。(中部・文系・女子D)

最近はTOEICのスコアを重視する企業が増えてきました。経済のグローバル化が進むので、企業は英語能力の高い学生を求めています。武田薬品は新卒応募条件として730点以上、楽天は800点以上という基準を設定しています。こうした企業では条件を満たしていなければ、ES段階で落とされてしまいます。ただ、入社試験の段階で何点と明確に基準を決めている企業はそれほど多くありません。

それでは、何点ぐらいならばいいのでしょうか。TOEICスコアは730点以上であれば英語で仕事をすることが可能とされているので、730点以上あるのが理想ですが、多くの学生にとってはかなり高いレベルです。

電気機器メーカーのパナソニックでは、社員が主事・参事に昇格するときに求められる基準が550点です。ソニーでは係長級への昇格要件が650点、トヨタ自動車では600点です。代表的な企業のこうした水準から推測すると、就活生がエントリーするときに600点程度あればいいのではないでしょうか。

しかし、600点未満でも優良企業から内定を取ったケースは多数あります。TOEICの点数が低いならば、ほかのことでカバーするぐらいの気持ちで就活してください。

就活に関する悩み、質問は、こちらにお寄せください。

田宮 寛之 経済ジャーナリスト、東洋経済新報社記者・編集委員

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たみや ひろゆき / Hiroyuki Tamiya

明治大学講師(学部間共通総合講座)、拓殖大学客員教授(商学部・政経学部)。東京都出身。明治大学経営学部卒業後、日経ラジオ社、米国ウィスコンシン州ワパン高校教員を経て1993年東洋経済新報社に入社。企業情報部や金融証券部、名古屋支社で記者として活動した後、『週刊東洋経済』編集部デスクに。2007年、株式雑誌『オール投資』編集長就任。2009年就職・採用・人事情報を配信する「東洋経済HRオンライン」を立ち上げ編集長となる。取材してきた業界は自動車、生保、損保、証券、食品、住宅、百貨店、スーパー、コンビニエンスストア、外食、化学など。2014年「就職四季報プラスワン」編集長を兼務。2016年から現職

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