"35歳以上婚"の実現に、「合コン」は有効か? 女性体育教師×ラガーマンの「大人な婚活」

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さて、里奈さんと良一さんの話。「付き合おう」という言葉を交わしたのは出会ってから8カ月後のことで、そのときに里奈さんは初めて実年齢を明かした。

「合コンのときは『30歳ぐらい』という感じでボカしました。年齢だけでシャットアウトされたら嫌ですから。私が6歳年上だと知り、ダンナさんはむしろほっとしたようです。『もっと年上だったらどうしよう』と心配していたらしいので(笑)」

結婚に向けて加速したのは付き合い始めてから2カ月後。年末の西川家の集まりに良一さんが参加してからだ。律義な体育会系男子なので、先輩たち(同じく体育会系の父や兄)に接して覚悟が決まったのかもしれない。

「年明けにふたりでスノボに行ったのですが、急にふたりの写真を自撮りし始めたのです。もしかして結婚式で使うスライド写真を準備してる?と思いましたね。そして、合コンで出会った記念日にプロポーズされました」

かわいらしい行動である。筋骨隆々のラガーマンである良一さんの内面は、意外と乙女なのかもしれない。

のろけまくる新婚夫婦の懸案

里奈さんが35歳のときに結婚し、そろそろ丸2年が経とうとしている。自分をレディファーストができる男に育ててくれた里奈さんに、良一さんは懐きまくっているようだ。

「会社員のダンナさんは、土日は基本的に朝からラグビーの練習に出掛けます。私も中学校でバスケットボール部の顧問をしているのでちょうどいいです。たまにはひとりで過ごす休日もあっていいですからね。でも、オフシーズンになると彼がいつでも私と一緒にいたがるのです。私は犬がめっちゃ好きなので、ダンナさんのことも大型犬だと思ってかわいがっています」

新婚の熱がまったく冷めないふたりのちょっとした懸案は子ども。36歳になった里奈さんは今年の夏から基礎体温を記録し始めている。

「不妊治療で病院に通っている友だちに相談したら、『基礎体温をつけておくと診断が早いよ』と教えてもらったので、とりあえずそこから始めています。ダンナさんですか? 口では『子どもがほしい』と言っているけれど、本音では子どもができたら私を奪われると心配しているみたいですよ」

幸せな結婚生活の中でも悩みや課題は尽きない。しかし、先達の言葉に耳を傾ける姿勢があり、必要なときは助けを求められる里奈さんは、今後も人生の王道を切り開いていけそうな気がする。

大宮 冬洋 ライター

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おおみや とうよう / Toyo Omiya

1976年埼玉県生まれ。一橋大学法学部卒業後、ファーストリテイリングに入社するがわずか1年で退社。編集プロダクション勤務を経て、2002年よりフリーライター。著書に『30代未婚男』(共著、NHK出版)、『バブルの遺言』(廣済堂出版)、『あした会社がなくなっても生きていく12の知恵』『私たち「ユニクロ154番店」で働いていました。』(ともに、ぱる出版)、『人は死ぬまで結婚できる 晩婚時代の幸せのつかみ方』 (講談社+α新書)など。

読者の方々との交流イベント「スナック大宮」を東京や愛知で毎月開催。http://omiyatoyo.com/

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