臨時職員だった会社に正社員として戻りたい 採用面接で何に注意すべきか?

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重要なのは、「以前は臨時職員だったが今回は正社員で」ということの価値の源泉をきちんと説明をする、すなわち以前よりもどう成長したのか、そしてどう会社に貢献できるのかをきちんと論理的に説明をすべし、ということです。

同じ中身なら待遇も同じ

当然ながら、「以前と同じであれば以前と同じ待遇でいいよね」という話になるでしょうし、プラスアルファが求められるでしょう。そう考えますと、臨時社員という視点を超えた部分での話をいかにできるかが重要だと思いますので、つねに以前の業務の範囲を超えた話を念頭に、ただし過度に飾らないように、というバランス感覚が必要になります。

以前と違う何か(=成長)がない中で正社員にしてくれ、と言われても、同じ中身のものを高い値段で買え、と言われているのと同じですので、会社側は躊躇するでしょう。頂戴した文章の中に「正社員になりたいから再度応募する」という趣旨の記載が見られましたが、あるべき順番は「以前よりも自分が成長しているので今度は正社員で」ということです。

そう考えますと、やはり最初に準備すべき前提は、以前、勤務していた会社でのMさんへの評価と、現在、お勤めの会社でMさんがどう評価されているのか、そして両社における共通して評価されている強みはどこで、また以前は評価されていなかったが現在は評価されているような成長ポイントはどこか、です。これらを冷静に整理して、具体的に話ができるように準備をしてはいかがでしょうか。

繰り返しですが、お互いをそれなりに理解しているということは、プラスにもマイナスにも働きます。しかしながら、多くのケースではすでに会社を理解している人を再度雇うことのメリットは、会社側も十分感じるでしょう。そのような中、いかに以前からの成長をアピールできるかが、今回のケースでは非常に重要だと思います。

対象となる会社はおそらくMさんにとって思い入れのある会社なのでしょう。なかなかそういう会社を見つけるのは難しいと思いますので、それは幸せなことです。チャンスをつかみ取り、この先、さらなる成長を重ねていかれることを応援しております。

※安井さんへのキャリア相談は、こちらまでお送りください。

安井 元康 『非学歴エリート』著者

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やすい もとやす / Motoyasu Yasui

MCJ社長兼最高執行責任者(COO)。アニメーションの企画・制作を手掛けるベンチャー企業を経て、MCJにて東証への上場を経験。その後、経営共創基盤にて戦略コンサルタントして9年間活躍し、2016年3月にMCJに復帰。著書に学歴コンプレックスに悩みながらも独自の方法でキャリアを切り開いてきた様子を描いた『非学歴エリート』(飛鳥新社)や、自分ならではの人生を生きる術を描いた『極端のすすめ』(草思社)等がある。

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