超格差社会を生き抜くNY式エリート育成法 米国の所得の2割は1%の超富裕層が握る
実際、ドワイトは「インターナショナルスクール」の資格を持つため、国際色も豊か。ドリュー校長によると、「生徒は44カ国から来ており、校内では多種多様な言語が飛び交う」。同校は米国のほか、カナダや英国、韓国に学校を持つほか、最近は中国でも展開を始めた。すべての学校で同じIBのカリキュラムを提供しているため、「ほかの国にある学校間を行き来して勉強することができる」(ドリュー校長)。
2歳児以上の幼少教育を始めたのは8年前だ。「子どもにとって教育の継続性は非常に重要。加えて、IBのカリキュラムにおいてはコミュニケーション力や人を思いやる心などを育てることも大切で、その点でも早くから始めたほうがいいという判断があった」(ドリュー校長)。
教師の教育にも熱心
かといって、「勉強一辺倒」というわけでもない。「私たちの目的は子ども一人ひとりの中にある才能を見つけて伸ばしてあげること。たとえば、算数が苦手でもアートが得意であれば、それを育成することに力を入れる。そうすることで、生徒たちに自信がつくだけでなく、コミュニケーション能力が高まり、何に対しても前向きになる」(ドリュー校長)。
特にプリスクールでは音楽やアート、遊びなどの要素をカリキュラムに重点的に入れるようにしている。「2歳児の子どもを学校に入れることに不安を持つ親もいるが、私はそういう人たちには『まずは6週間ちょうだい』と言っている。その間に子どもは自信を持ち、質問もクリアになって特に男の子を中心に言語能力も飛躍的に伸びる」(ドリュー校長)。
生徒を指導する教師の教育にも力を入れている。基本的には幼少教育の修士学号保有者がプリスクールの指導にあたっているが、生徒だけでなくそれぞれの教師の才能も育成するために、教師の技術、才能育成にも時間をかけている。
校内でワークショップを開くだけでなく、必要であれば大学院やIB取得や、歌、演劇、陶芸であろうと好きであれば学校にも行かせる。世界中で開かれる教育系のカンファレンスにも行かせる。費用はすべて学校持ちだ。「最終的にはこれが教師個人の人格形成や学校のコミュニティ形成にも役に立つ」(ドリュー校長)というから太っ腹だ。
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