藤井アナが「うす味」の言葉選びをする2つの理由 日常生活や会社で応用できる「心をつかむ」極意
言う・伝える・伝わるの違い
私はコミュニケーションの質を「言う」「伝える」「伝わる」の3つに分けています。
「言う」はそのまま伝える。
「伝える」は工夫して伝える。
「伝わる」は届いたかどうかまで考えるものです。
「言う」「伝える」だけでは、「伝わる」ところまでは届きません。
「言う」のはとても簡単です。
思ったことをそのまま口にすればいいのです。誰の目も気にせず言いたいことを言うだけです。いまSNS上にあふれる心ない一言は、伝わり具合を想像せずに発せられたもので、日々生産され続けています。
「伝える」は、伝わり具合を考えて「言う」ことです。
自分の言葉を相手が聞いたり、SNS上で見たりした場合にどう感じるだろうかと、言葉を選びなおすことが「伝える」うえでは必要になります。
例えば、作ってくれた食事に対して【薄いから、塩かけたい】という言葉を発したとします。
浮かんだ言葉をそのまま言い放っていますね。作ってくれた食事に対する一言には、世界で最も注意が必要です。
そこで言葉を少し追加します。
「すこしだけ薄いから、お塩かけてもいいかな」
わずかに変化が生まれてきたでしょうか。
先ほど、言葉を追加すると言いましたが、実は最初の「薄いから」という言葉には、「すこし薄いから」という意味を本人としては含んでいます。その隠れている部分を忘れずに表に出すことが大切なのです。
同じように「塩をかけたい」という言葉の中にも、「かけてもいいかな」という相手への思いやりが、実は隠れています。私たちは、隠れた部分も相手に伝わっていると思いがちですし、瞬時に口から出る言葉の不安定さに気づいていません。ここは改めて意識したいところです。
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