コロナ禍を経て、改めて人生やキャリアを見つめ直す人が増えた。読者の皆様や周囲にも、これまで受け入れてきた仕事や働き方に改めて疑問を感じ、キャリアチェンジについて考えたことのある方もいるのではないだろうか?
筆者徳谷は、自身も、転職エージェントとのマッチング支援サービス「みんなのエージェント」を運営しているが、注目したいのが、希望するキャリアを実現するための手段がコロナ禍にあわせて変わってきていることだ。
今回はこうした視点を交えながら、アフターコロナのキャリア形成の新常識について考えてみたい。
4人に3人は複業に興味、忠誠を誓う人は4人に1人
コロナ禍で起きた変化の1つが、複業(もしくは副業、本文は「複業」に統一します)のハードルが著しく下がったことだ。筆者が代表を務めるエッグフォワードで運営するキャリアメディア『The 3rd Door』で、20~40代の正社員を対象に先日実施した調査では、「あなたは複業をしたいと思っていますか」という設問に対し、実に4分の3は複業への関心がある結果だった。「すでにしている」と回答した人が14.7%。「すぐにしたい」または「今後したいと思っている」は59.6%で、数年前では考えられない数値だ。
逆にいえば、複業を「しようとは思わない」という回答は、全体の約4分の1である25%にとどまった。極端な言い方をすれば、4人で社内会議をしていたら、1人1社という形での忠誠を誓っているのは1人だけだ。そもそも忠誠を誓うという概念が時代と逆行しているというべきだろうか。
企業のマネジメント層や人事部門は、チームアップや採用の施策を考える際に、まずこの事実を念頭におかねばならない。
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