石油の「埋蔵量」は誰が決めるのか? これを読まずに日本の未来は語れない

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アラスカ沖の油田の様子(写真:Science Faction/アフロ)

帯にはLNG船の写真と「日の丸」のような赤丸。その赤丸の中には「HONZ成毛眞氏大興奮!」と白抜き文字。そりゃあ間違いなく面白そうだと、書店で慌てて買ってみた。

なんてことはなくて、きっちりとゲラを読みこんだ上で、帯文の一助としていただいた。まさにこれを読まずに日本の未来は語れないと考えたからだ。著者は三井物産でエネルギー関連事業に携わってきた岩瀬昇さんだ。あとがきを読んで気づいたのだが、ライフネット生命の岩瀬大輔社長のお父上らしい。

素朴な“?”をわかりやすく解説

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帯裏には「エネルギー界の池上彰さん誕生!」とある。まさに読み込んでいる途中からそう感じていた本だ。シェールガスや石油の現状は、専門的、技術的、国際政治的、流動的であり、理解しにくいことの筆頭なのだが、これまでそれを丁寧に説明してくれる本はなかった。

アメリカで起こっているシェールガス革命のインパクトは知っているつもりだった。世界最大のエネルギー消費国であるアメリカが、外国からのエネルギー輸入に頼ることなく自立できることの経済的・軍事的な意味について、さんざん経済誌などで語られてきたからだ。

しかし、そのシェールガス革命がなぜアメリカなのかについては不明だった。もちろん北アメリカ大陸にシェールガスが大量に存在することは知っている。しかし、他国の地下にもシェールガスは眠っているはずなのだ。

著者のよるとそのキーワードは

1.起業家魂
2.鉱業権は政府ではなく土地所有者のもの
3.パイプライン
4.資機材(水を含む)、人材、技術力
5.周辺サービス業

だという。第2章ではそのひとつひとつについて丁寧に解説してくれる。まさに目から鱗。たとえば、アメリカでは全国どこにでも天然ガスのパイプラインが張り巡らされているが、日本は天然ガスを生産地で液化し、それを船で運んできて、再度気化する必要があるのだ。

次ページエネルギー問題の素人でもぐいぐい引っ張られる内容
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