大学を卒業後、有名メーカーで働くきみえ(31歳、仮名)が入会面談にやってきた。大手結婚情報センターで1年間、婚活をしていたのだが、「なかなかいい結果が出なかったので、活動場所を変えたい」とのことだった。
条件を知ったうえでお見合いをしたい
「今、活動しているところは家族のプロフィールの表示がないんですね。家族がどんな学歴か、どんな仕事をしているのか、事前にわかったほうがよい気がしたんです。仲人型の結婚相談所は、家族のプロフィールも出ていると聞いたので」
確かに、私が所属する結婚相談所連盟のプロフィールには、家族欄があって、親、兄弟、再婚の場合は子の有無と、それぞれの年齢、学歴、仕事などを記入する欄がある。
そして、そこを重要視してチェックしている婚活者たちもいる。そういう人たちは、結婚候補者になる相手の育った背景が見たいからだ。家族全員が大卒、医師の家系、あるいは親の職業に弁護士や大学教授などと記されていれば、経済的にも豊かで、教育にも熱心だった家族のもとに育ったことがわかる。
きみえは、言った。
「一度、真剣交際に進もうかと思った人がいたんですね。そうしたら、弟さんが高校で不登校になって、その後、大学に行ったけれど、中退。20代半ばになるというのに、定職にも付かずに家に引きこもっているというんですよ」
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