大学1年生が企業セミナーに参加してもいい。いま大学ではキャリアガイダンスを強化しようとしているが、実践のないキャリア講座を聴くより、セミナーに参加し、企業人に直接触れる方がいい。
学生はいつから就活を始めてもいい。いまのように追い立てられるのではなく、ゆっくりと企業を回り、自分の将来を考えながら成長していけばいい。
人事もスケジュールに追われながらの採用から解放され、多くの学生と話す機会が得られるだろう。画一的な採活スケジュールを変えて時間軸を長くすることで、多くの問題が解決する。
もう一つは倫理憲章にも書かれている「情報の開示」だ。企業は、採用は平等というメッセージを発しているが、大学、学部ごとの採用実績を開示していない。高校から大学への進学では、予備校などが偏差値を発表しているから、自分の身の丈にあった大学を選択する。就職では採用実績を知る方法がないので、身の丈に合う就活ができない。採用実績を開示して、学生と人事の無駄な労力を軽減すべきだ。
指定校制度を新しい形態で復活させることも可能だろう。大手企業はターゲット大学、学部を明示したうえで「他校からのエントリーも受け付ける」というスタンスでいいと思う。
地方の中堅企業は地方国立大学を指定校にして、産学連携を深める。エンジニアが出張講義をしてもいいし、数週間、数カ月のインターンシップを実施してもいい。
不人気業界やベンチャー企業は特定大学との絆を深めることで、就職ナビとは別ルートで学生を確保できるだろう。
やろうと思えば変えられることはいくらでもある。変えなくては日本の採用は劣化していくばかりである。
(本社:東京千代田区、代表取締役:寺澤康介)
採用担当者、教育・研修担当者をはじめとしたHR担当者のための専門サイト「プロ.com」シリーズを運営。新卒/中途採用、教育・研修、労務、人事戦略などの業務に役立つニュース、ノウハウ、サービス情報、セミナー情報を提供している。HR担当者向けのセミナーも東京・大阪で開催している。
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