シンガポールから規制大国日本への挑戦状《新しい経営の形》


 海外に駐在する日本人は、日本で使い慣れた医薬品を使いたいという思いが強い。また、日本の医薬品は高品質であるうえに、デフレで価格競争力がつき、アジアからの需要も見込める。そこで海外の消費者向けに英語版サイトを1月に開設した。目下、中国語版も準備中だ。

07年には米国拠点も設立している。日本との時差を利用した24時間対応のコールセンターの役割と、サプリメントなどの商品の買い付け拠点になっている。今後は、アジアを重点市場として三極体制で海外展開を進めていく方針だ。

大分県臼杵市。人口4万人の小さな地方都市で後藤社長は生まれた。生家は九州では名の知れた鎮痛剤「後藤散」を製造するうすき製薬。うすき製薬は今年創業90周年。後藤社長には、ケンコーコムも同様に、消費者の健康を末永くサポートする会社に育てたいという強い思いがある。だからこそ、ネット通販の規制解除は将来的に必要と確信するのだ。そういった思いが規制への徹底抗戦からさらに、大胆な事業展開図を描かせる原動力となっている。

ネット通販規制の控訴審は始まったばかり。高裁でも決着がつかなければ最高裁まで戦う姿勢だ。通販規制は、秋に開かれる行政刷新会議でも論点になる見込み。後藤社長の戦いはまだ序盤戦だ。

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(島田知穂 撮影:尾形文繁 =週刊東洋経済2010年9月25日号)

※記事は週刊東洋経済執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります。
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