600万部の数字ではテレビでは打ち切りに--『人生で大切なことは全部フジテレビで学んだ』を書いた吉田正樹氏(吉田正樹事務所代表、元フジテレビ・プロデューサー)に聞く
--今や大御所のタモリ、さんま、たけしといった人たちも若い時代でした。
若くて元気だった。ぼくはダウンタウンやウッチャンナンチャンといった、今45~46の(テレビお笑い芸人の)第3世代と一緒に仕事をした。とんねるずがその兄貴分。ナインティナインがそこから八つ下の第4世代で、さらにそこから八つ下が、2001年に始まった「はねるのトびら」という番組のレギュラーメンバー。いま出てきているのがその次、第6世代とか言っている。はんにゃとかロッチとか。そして、第7も、のし上がってきている感じ。
--バラエティ番組の出演者はどう決まるのですか。出世番組の「夢で逢えたら」では。
いずれもいわば公開選抜がある。「夢で逢えたら」に関して言えば、「冗談画報」というタレントをフューチャーする番組があって、それを何年間かやっていると、世代のチャンピオンが決まっていく。
今の第6世代なら「レッドシアター(爆笑レッドカーペット)」でのショートネタの披露でわかる。どの世代も必ずその時代を映す何か生々しいものがあって、選抜されてくる。
--ほぼ8年ごとに、主役は替わらざるをえない?
同じものばかりを見ていると飽きがくるから、新しいものが求められる。それも定期的にやってくる。これは景気と一緒で循環する。
--番組の終わり方も公式発表と往々にして違うと暴露しています。
公式に言われていることは、どういうことでもウソが含まれているのではないか。辞表に書く「一身上の都合により」と同じで。千差万別の理由があるから、「番組が終わるわけの本」を出せそうなぐらいだ。もともと、失敗したことやホロ苦いことのほうが後で役に立つ。