競合プレゼンは「最悪」と断言できる3つの理由 参加者もクライアントも不幸になる悪循環
理由1:前提が固定される
広告を含むクリエイティブ業界においては、「競合プレゼン」が行われることがよくあります。平たく言うと、複数の企業を参加させ、課題解決や新商品キャンペーンのアイデアなどのプランをそれぞれ出させることで競わせ、その中から1つ気に入ったものを選ぶ、というやり方です。
非常に一般的な商習慣であり、今も多くの企業が涙ぐましい努力を続けているのですが、私たちは基本的には競合プレゼン、競合コンペには参加しないことにしています。それは、誰にとっても最悪だと考えているからです。
ビジネスで何らかの課題を解決する場合、一番最初にやるべき大切なことは「本当の課題に近づく」「課題の本質を見極める」ことです。クライアントのオリエンが、いつも正しく課題を認識した上でのものであるとは限りません。たとえ「新商品を売り出したいから、広告の案を作ってほしい」という依頼を受けても、ときには「広告の案を考えるより、そもそも新商品の魅力を磨き直すべきではないか」という提案ができなければ、クライアントの課題を本当に解決することなどできないからです。オリエンなどで目の前に提示されている前提を鵜呑みにせず、フラットな目線で考えることがクリエイティブディレクターには求められます。
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