東大生が忠告「合格できる?」と聞く親がダメな訳 今が正念場!『ドラゴン桜』で学ぶ受験期の心得

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僕の家庭の話をすると、僕の母親はまったく結果に拘泥しない人でした。毎年この時期になると初詣に行く人が多いのですが、母親も近所の神社にお願いごとをしに行っていました。それは「自分の子どもが合格できますように」、ではなくて、「自分の子どもが、安全無事に試験会場まで辿り着けますように」と祈っていたんだそうです。

もしかしたら雪で試験会場までの電車が止まるかもしれない。風邪を引いて目が覚めたら追試が終わってしまっているかもしれない。そんなことがあったら、挑むまでもなく失敗してしまいますし、本当に大きな心残りになってしまいますよね。いろんな危険がある中で、試験会場まで無事にたどり着けるというのはとても幸せなことです。こういう母親の態度に、僕はどれだけ救われたかわかりません。

逆に母親からもし「合格できるの? 大丈夫なの?」とか定期的に言われていたら、東大に合格することはできなかったと思います。

一生懸命頑張って努力することが重要

重要なのは、過程を誉めてあげることです。確かに受験とは、合格、不合格が決まってその大学に入学できるかどうかが決まる事象です。でも、そんなことよりも重要なのは、そうやって一生懸命頑張って、努力することそれ自体です。

桜木先生は、日曜劇場『ドラゴン桜』第10話でこんなことを言っています。

「いいかお前ら、人生で一番大事なのは東大に行くことでも、勝つことでも、結果を出すことでもない。お前らが目標に向かって過ごした一分一秒、自分の人生を変えようとがむしゃらに努力したその道のり、熱意、そして仲間への想い、それこそに価値がある」

重要なのは、努力それ自体です。頑張って戦って、勝ったり負けたりして、泣いたり笑ったりして、その過程にこそ意味があるのです。親御さんがそれをしっかりと理解して、自分の子どもの頑張りを認めてあげること。それこそが重要なことだと言えるのではないでしょうか。

西岡 壱誠 現役東大生・ドラゴン桜2編集担当

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にしおか いっせい / Issei Nishioka

1996年生まれ。偏差値35から東大を目指すも、現役・一浪と、2年連続で不合格。崖っぷちの状況で開発した「独学術」で偏差値70、東大模試で全国4位になり、東大合格を果たす。

そのノウハウを全国の学生や学校の教師たちに伝えるため、2020年に株式会社カルペ・ディエムを設立。全国の高校で高校生に思考法・勉強法を教えているほか、教師には指導法のコンサルティングを行っている。また、YouTubeチャンネル「スマホ学園」を運営、約1万人の登録者に勉強の楽しさを伝えている。

著書『東大読書』『東大作文』『東大思考』『東大独学』(いずれも東洋経済新報社)はシリーズ累計40万部のベストセラーになった。

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