わが子を可愛いと思えない人へ罪悪感なくす方法 私が育てなければ!という考えはいったん置く

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親自身の「子育てセンス」に頼らず「子ども自身のセンスに任せる」子育て(写真:buritora/PIXTA)
「自分の子どもをかわいいと思えない」「そんな自分は最低だ」……『「私、子育て向いてないかも」がラクになる本』の著者であるJoeさんのもとには、そんな悩みを抱えた親が相談に来ます。わが子をかわいいと思えない親の背景と、これからの子育てについて、Joeさんが独自の解決策を提案します。

わが子をかわいいと思えない人たちへ

わが子をかわいいと思えない親というのは、世の中で思われているよりも、はるかに多いと私は感じています。複数の子どもを持つ親が、「次男はかわいいが、長男はかわいいと思えない」というように、兄弟間でかわいさに差を感じることもザラにあります。そして私は、それは自然なことだと思います。なぜなら、親子とはいえ、人間同士である以上、相性があるのは当然だからです。

わが子をかわいいと思えない人は、自分がちゃんと愛情を注げている自信がないことに対する罪悪感と、そのために子どもをちゃんと育てることができないのではないかという責任感の重さに苦しんでいて、それによって、余計に子どもに対して腹が立っているケースが多いと思います。このような人は、いったん子どもを「育てる」という概念から離れてみましょう。

あなたが育てようと思わなくても、前回の記事で説明した「放牧システム」として、「柵」を設け、子どもの安全や家族の秩序を守るべき最小限のルールを教えてあげれば、子どもは「子ども自身の力」で育ちます。

だから、あなたがその子自身の成長の邪魔をせず、なおかつ、子どもの心を耕すことができれば、それ自体が、子ども自身の成長の「応援」になるのです。

「私が育てなければ!」というプレッシャーはいったん脇に置いて、毎日毎日、子どもと仲良くし、子どもをかわいがるという「動作」をしてみましょう。子どもを「かわいがりましょう」という「気持ちの問題」ではありません。必要なのは、「かわいがる」という、あなたによる「動作」です。

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