反ワクチン活動から足を洗った彼女が気づいた事 本当に欲しいのは「仲間」だったのかもしれない
育児の話をできる人がたまたま「反ワクチン」だった
――お子さんにワクチンを打たせることに疑問を感じたきっかけを教えてください。
もともと自分自身が子どもの頃にとても健康で体が強かったので、出産後に周囲の親子を見ていて「風邪をひいたり、少し肌荒れしたりしたからって、すぐ小児科に連れていく必要あるかな」と少し疑問を感じていました。なんでもお医者さんや薬に頼らなくてもいいんじゃないかと。
それでワクチンについても「どうなのかな」と思って、インターネットで調べてみたところ「ワクチンは必要ない」「ワクチンは危険」というような記事を見かけて、その後に自然派育児にはまっている人と出会ったのがきっかけとなりました。
当時、私は仕事と家事と子育てに追われていて、子育てのささいなことについて「どう思う?」と気軽に聞ける人がいなかったんですが、たまたまそういう話ができるようになった相手が自然派だったんです。
――子どもが小さいときは世話や家事に追われて忙しく、仕事をしているとますます保護者同士のコミュニティを作るのが難しいですよね。自然派育児にはまっていた方は、どんなふうだったのでしょうか?
「今の子どもは家の中で遊ぶことが多くてよくない。外遊びが大事」とか「なるべく病院には行かない」というような「自然派」なだけではなく、「大手企業の食品はすべて危険」「医師や病院、製薬会社は、利権のために不要な治療や薬を売っている」「ワクチンは不要」などと、かなり極端な意見を持っている方でした。
同じ考えを持つ人たちのコミュニティや勉強会にも積極的に参加していて、地域で有名な反ワクチン派の人たちともつながっている人で……。私はそこまで徹底できないと思いましたが、あまりはまりすぎず、いいとこどりしたいと思っていたんです。
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