「ワクチン不要論」信じる人があまりに危険な訳

誰が「ワクチンは危険!」と吹聴するのか?

「ワクチン不要論」を信じる人の心理とは?(iStock/baona)
どうして子どもにワクチンを打ったがほういいのか? ワクチンの誕生経緯からその意義、打たないとどうなるかまでを小児科医の森戸やすみさんが解説。朝日新聞「アピタル」の連載をもとにした書籍『小児科医ママが今伝えたいこと! 子育てはだいたいで大丈夫』から一部抜粋・再構成してお届けします。

昭和生まれの私が子どもの頃はパーティといえば誕生日とクリスマスくらいでしたが、今の子どもたちはハーフバースデー・パーティやハロウィン・パーティなども加わって、にぎやかで楽しい催しが多いなと感じます。子どもだけでなく保護者同士の交流の場にもなりますよね。

世にも恐ろしい「感染パーティ」

でも、「感染パーティ」という言葉を初めて聞いたときは驚きました。おたふくや水ぼうそうなどの感染症は、ワクチンで抗体をつけることで感染を予防できます。しかし、ワクチンは副作用が怖いと思っていたり、人工物なのでなんとなく不安があったりする保護者が、周囲に感染症にかかった子どもが出たときに、自然に感染させて抗体をつけようと子どもたちを連れて集まることを感染パーティというのだそうです。

実際に外来で「うちの子がおたふく風邪になったので、お友達を呼んで感染パーティをしました」という保護者の話を聞いたことがあります。お子さんの熱が下がったので治ったかどうかを確認するために受診されたのです。

「みんな症状が軽かったんです」とうれしそうに話される保護者の方に、「それはたまたまラッキーだっただけです。お友達が感染して苦しんだり、後遺症が残ったり、亡くなったりしたかもしれませんよ」などとお話ししましたが、特に何かを感じることはないような様子でした。

感染パーティはとても恐ろしいことなので絶対にやめてほしいのですが、こうなってしまう原因は、一人ひとりの保護者が悪いとか勉強不足だからというだけではないでしょう。ワクチンについての心配や不安を抱える保護者に対して、わかりやすく正しい知識を届けられていない社会の責任も大きいと感じます。

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