「VR日産ショールーム」に見るメタバース広報戦略 10年後はメタバースでの発表会が主流に?

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VRChatでは他ジャンルの企業もバーチャルショールームを公開している。しかし一定期間がすぎると訪れる人がいなくなり、展示内容の更新もなく、古い情報だけがいつまでも残ってしまう。

「そうならないように、定期的なイベント開催を計画しています。2022年1月11日には一般のVRChatユーザー向けに、地球温暖化・カーボンニュートラルを一緒に考えるイベントも開催する予定です」(鵜飼氏)

10年後はメタバースでの発表会が主流に?

筆者は11月22日に「日産アリアとめぐる環境ツアー」に参加した。その内容は、日産アリアに乗り込んで南極・北極の両方がある世界をはじめとした、自然環境を深く考えられるバーチャル空間へと旅立つもので、VRパフォーマーの力を借りて作られたテーマパークのアトラクションを思わせる展開が楽しめた。設備の問題からリアルな空間では難しい規模と感じる発表会やイベントが開催できるのも、VRChatをはじめとしたメタバースの利点だと感じた。

テーマパークのアトラクションのような、ストーリーを感じさせる展示も可能(筆者撮影)

「将来的には新車の発表と同期をとった形で、昼間はリアルのNISSAN CROSSINGでメディア向け発表会を行い、夜はこのバーチャルなNISSAN CROSSINGでVRインフルエンサー向けの発表会をすることも考えています。あと10年20年もすればこっちがメインになるかもしれない、という可能性も考えています。

また先日、ダンスパフォーマンスをお願いしたVRパフォーマンスチームが、独自にクロッシングと日産アリアを解説してくれるイベントを開催してくれました。みなさんEVや日産アリアについてもよく勉強してくださって、正しい情報を伝えてくれました。われわれ企業がそういう説明員を配置するとなると、VRの世界に明るく機器の操作に慣れているスタッフをアサインしないと相当難しい。アンバサダー制度みたいな形で、そういう方々にもベネフィットがいく仕組みも考えていきたいと思っています」(遠藤氏)

武者 良太 フリーライター

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むしゃ りょうた / Ryota Musha

1971年生まれのガジェットライター。90年代に出版社勤務の後、フリーライター/カメラマンとして独立。スマートフォン、モビリティ、AI、ITビジネスからフードテックなど、ハードウェアレビューから、ガジェット・テクノロジー市場を構成する周辺領域の取材・記事作成を担当する。元Kotaku Japan編集長。

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