新庄剛志監督が就任会見で見せたリーダーの資質 決して「面白い人」「変わり者」ではない

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公平な目で見ていくこと、チャンスは平等に与えること、オフシーズンから勝負がはじまっていること、野球ができればいいというわけではなく人間性を大切にしていくこと。プロ野球の世界に限らず、これほど明快かつ健全な職場はなかなかないでしょう。その意味で新庄さんは誰よりもクリーンなタイプのリーダーになる予感をただよわせています。

また、オフシーズンの重要性を説く言葉は、選手たちにとっては「最も厳しさを感じさせるもの」とも言えるでしょう。「現在の過ごし方を問われている」「これまでと同じレベルでは見透かされるかもしれない」などと危機感を抱かせ、練習への真剣度を一段上げる効果がありそうです。

もちろんユーモアも全開だった

新庄さんが人気者たるゆえんの1つは、人々を笑顔にさせ続けるトークの中に、前述したような核心を突いた言葉をちりばめられること。また、そのユーモアのインパクトが強いので、メディアはどうしてもそればかり強調してしまうところがあります。

ただ、そのユーモアが野球に興味がない人をも引きつけているのは紛れもない事実。今回、会見で笑いを誘った主なコメントを下記に挙げておきましょう。

「(どういうところから変えていくのかを聞かれて)まずは顔を変えていこうかなと思います。(畑佳秀オーナーに向かって)いいですか?」

「(名刺に監督ではなく『ビッグボス』と書かれていたことについて)みなさん、『監督』って呼ばないでください。(英語風の発音で)ビッグボス、ビッグボスでお願いします。ビッグボスが好きなんですよ。『新庄監督』とか僕いらないですね。何か監督っぽいじゃないですか」

「(最近のプロ野球の印象を聞かれて)コロナという時代で、ファンが球場に足を運べなかったので、ちょっと暗かったような印象はありますね。でも僕が帰ってきたからにはコロナはなくなり、球場は満員になりますよ。そういう運命なんで、僕は」

「(サプライズの案を聞かれて)これね……よその球団にパクられたくないから言いたくないんだけど、『まあ天井から降りたいな』とは思いますね。しかも俺だけじゃなく選手も一緒に」

「(いてもたってもいられなくなったら『“代打オレ”はありうる?』と聞かれて)実は今年、野球の勉強をしながら体は作ってきました。あと1回トライアウト受けるチャンスがあるので、今ちょっと考えています。そこで監督の僕が『あの選手いいやん』って、『(自分を)獲ったろうかな』っていう考えは頭の中にはあります。あとは1回球団と話し合います」

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