新庄剛志監督が就任会見で見せたリーダーの資質 決して「面白い人」「変わり者」ではない

著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小

監督は自信がなかったとしても、選手、球団関係者、ファンの手前、「優勝を目指します」と言うものですが、新庄さんはコメントの最初と最後ではっきりそれを否定しました。これは過激なコメントのように見えますが、実際のところ「目の前の一戦一戦に向き合っていく」「その結果、秋に優勝が見えてくるような形にしていく」という堅実な思考回路にほかなりません。また、「最初と最後に同じフレーズを繰り返して強調する」という話術は、メッセージ性を高める基本テクニックの1つです。

「とことんビジョンを描く人」だった

「現役引退してから野球を見ていない」と公言していた新庄さんが昨年、急に現役復帰を目指してトライアウトを受けたときの心境を聞かれて、「もちろん選手にもなりたかったんですけど、最終的な目標はここ(監督)だったんですよね。僕は野球が大好きで、本当に真剣に受けにいったんですよ。でも最終的な目標は、『トライアウトでみなさんに注目してもらい、ファンを集め、次の年に監督になれたら、そのファンたちが流れてくれたら最高だな』という気持ちでした」とコメントしました。

また、「どういった部分から選手を変えていこうと思っているか」という質問に対して、「プロ野球に入ってくる選手のレベルは一緒なんですよ。メンタル的な問題であって、僕はそれに関しては物凄く引き出す力があると思っているので。あとはチームにピッチャー3人、野手4人のタレントを作り上げていけば楽しいチームになるし、そういうタレントが生まれるってことは全国に名前も顔も背番号も覚えてもらえる」とコメント。

これら2つのコメントからうかがえるのは、「トライアウト受験を決めて練習をはじめた2年前から『監督になる』という目標を見据えていた」「全国区のチームにするには何が必要かをすでに考えていた」こと。新庄さんは「感性だけで生きている」ような扱いを受けがちですが、目標に至るステップをしっかり考えたうえで、順序立てて進めていくタイプの人であることがわかります。

プレー面で変えていきたいところを聞かれたときも、「まずは『こういう野球で、ヒットを打たなくても点は取れるんだぞ』という作戦面での面白さ。『こんなやり方があるんだ』というのを僕が先に発信して、他の球団が真似されることを考えています。そのためには選手たちに僕の考えをしっかり把握してもらって、ついてきてもらえなければできないんで、早く選手たちと会って伝えていきたいですね」とコメント。

次ページ頭の中にビジョンがあった
関連記事
トピックボードAD
キャリア・教育の人気記事